はい、神威光司でございます。「めぐり、ひとひら。」につづきまして、今回も私がムービー担当です。(「BLUE」のムービーはさじたひかる氏です)ここではシャマナOPの1シーンの制作過程を紹介します。

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図01
図00
 主題歌のラフバージョンを頂いて、コンテ代わりのラフムービーを作ります。(図00)

 ムービーの雰囲気を伝えるのが狙いですが、時間が無いのでできるところはかなり作りこんでしまっています。でも歌詞が決まっていなかったのでドキドキです。ラフムービーが出来るころ歌詞を頂きました。「空 陽は昇りて輝き・・・」ぴったりじゃないですか!ひと安心。

 ムービーの作業中は原画やイベントの上がりを毎日チェックして、使えるかどうか検討します。イベント絵のスライドショーにはしたくありませんので背景家らしく背景で工夫して(かつ時間をかけずに)新たなシーンを作れないか考えています。
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図01
 画面の素材をフォトショップで作ります。スクロールさせるつもりでしたので、横に長い絵になっています。(図01)


図02
 リースの絵はもちろん既存の絵の使いまわしですが、背景は描き下ろしです。劇中に出てくる場所をイメージして、意味のあるシーンになりました。歌詞にもピッタリだし動きもあります。瓦礫や山だけなので、描くのにさほど時間はかかりません。コストパフォーマンス高し。

 フォトショップのレイヤー構造はそのままアフターエフェクツに持ち込めるので、編集しやすいレイヤー分けを考えながら作業します。(図02)
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図03
 背景の空+太陽+山、奥のガス、手前のガスにそれぞれ動きをつけます。違うスピードでゆっくり横にスライドさせています。(図03)

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 手前の瓦礫の素材は3種類あります。それぞれ違うスピードで動かし、それをコピーして時間軸に適当に配置しています。

 プレビューで横切るタイミングを確認しながら配置を調節します。(図04)

図04
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図05
 太陽を光らせます。そして太陽と重なる部分には、光を回折させます。(図05)

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図06
 回折させる光の素材は(01:)であらかじめフォトショップで用意してあります。(図06)

 朝日のイメージですので、合成したときに少し緑っぽい光になるようにしてます。
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図07
 動きをつけた瓦礫やリースの素材をコンポジション(フォルダみたいなもの)にコピーしてぼかしをかけます。それだけだと外側にも広がってしまっていて、都合が悪いので、ぼかさないコンポで外側を切り抜きます。


図08
 これでシルエットはそのままにキャラの内側にだけぼかしがかかります。(図07)

 それをマスクにして光素材を切り抜きます。ボケたシルエットの柱が動く、影絵アニメのような素材になってます。この素材を「スクリーン」で重ねます。(図08)
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 フォトショップで作ったレンズフレアを、柱が前を横切るたびに明滅させます。(図09)

図09
 最終的なトリミングです。画像を少し傾けて、微妙にスライド&拡大させてます。(図10)

図10
 リースの顔アップのシーン。このシーンはフォトショップで作った絵をほぼそのままです。(図11)

図11
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図12
 横切る粒子はライトウェーブ3Dで出力したムービーをアフターエフェクツ上で合成しています。色や粒子のボケはアフターエフェクツでできるので、ライトウェーブではそのあたり細かく作りこんでいません。(図12)
11:完成!